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分筆に伴う権利の消滅の登記 |
読み方: ぶんぴつにともなうけんりのしょうめつのとうき |
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解説 |
分筆登記は表題登記のある土地の法律上の個数を変更するにすぎないので、それ自体としては、土地の権利関係の変更を公示することはない。例えば、地番が1番1である土地を、1番1と新たに生ずる1番3の土地とに分筆する場合には、新たに作成される1番3の登記記録には1番1の登記記録にされている現に有効な権利に関する登記を転写したうえ、その一方が他方とともにその権利の客体となっていることを記録する。
もっとも、分筆登記は、実務上、共有物分割や一筆の土地の一部を売却する場合によく行われ、所有権を他の者に移転する前提でなされることが少なくない。
例えば、抵当権の設定された1番1の土地の一部が売却され代金が債務の弁済に充てられる場合、抵当権者から消滅の承諾を得て、売却されない残地にのみ抵当権が存続するということがある。そこで、所有権以外の権利に関する登記の登記名義人が、分筆後のいずれかの土地について当該権利を消滅させることを承諾したことを証する情報が申請に際して提供されたときは、その土地について当該権利の消滅した旨の登記がされる(不動産登記法40条、不動産登記規則104条)。
つまり、新たに生ずる1番3の土地について消滅承諾のある場合、1番1の登記記録には、分割後の1番3について当該権利が消滅した旨が記録され、1番3の土地の登記記録には消滅承諾にかかる権利は転写されない。 |
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