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ケイマンSPC |
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解説 |
カリブ海のイギリス領、ケイマン諸島に設立されたSPCをケイマンSPCという。海外にはケイマン諸島を始めとして、外国人がその地で会社を設立する場合には、最低資本金が低く、法人税がかからない又は非常に低く、かつ外国への送金に源泉税が課せられない「タックス・ヘイブン」と呼ばれる地域がある。この地に証券発行体を設立することで、資産が生むキャッシュフローの課税による減額を防ぐことができる。
また、タックス・ヘイブンでは「慈善信託(チャリタブルトラスト)と呼ばれる制度が容易に利用できる。
ケイマンSPCは、タックス・ヘイブンでの課税の優遇措置が享受できるとともに、日本にはない慈善信託という制度を利用した倒産隔離性の確保ができるという、証券発行体に求められる「課税」と「倒産隔離性」の2つの要件を同時に満たすことができる。
しかし、海外に証券発行体を設立するには高いコストがかかるので、それを吸収できるくらいの大規模の証券化案件であることが必要であるということに、留意する必要がある。 |
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