代理権のない者(無権代理人)が行った代理行為は無権代理として、本人との関係では本来無効であるが(民法117条)、相手方が善意無過失で本人に落ち度があった場合、代理権の有効を主張することを表権代理という。
この表見代理は、本人に落ち度があった場合に無権代理人が、あたかも真実の代理人であるかのような外観が作り出され、その外観を信頼して取引をした相手方を保護しようとするものである。
表権代理には以下の3つの態様がある。
- 代理権授与の表示による表見代理(同法109条)。
- 権限外の行為の表見代理(同法110条)。
- 代理権消滅後の表見代理(同法112条)。
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