事故物件を告げずに契約した家主に賠償命令!

こんばんは。資産管理課の鷲谷です。

今回は、事故物件を告げずに契約した場合の家主のリスクについてお話しします。
先日、ニュースである判例が出ていました。家主の皆様もご存知かと思います。

 あるマンションの一室を借りた男性が、この部屋で1か月前に自殺があったことを入居後に知り、事前に告知をしなかった貸主に損害賠償を求めて訴えるという裁判がありました。そして貸主に  「104万円の支払いを命ずる」という判決が下されました。新聞でも取り上げられ、インターネット上でも多く取り沙汰されていますが、そのほとんどの論調が「当然だ」「説明しないなんて信じられない」という内容です。詳しい経緯(いきさつ)は次の通りです。
貸主は兵庫県弁護士会に所属する弁護士(Aさん)です。法的な義務については誰よりも詳しい方ですね。Aさんは2011年5月2日に兵庫県尼崎市のマンションの一室を競売で取得しました。
Aさんの主張によると「競売後の手続きは他人に任せていた」とのこと。ところが、競売前から住んでいた女性(前の所有者か借主かは情報不足で不明)が、落札の3日後に室内で死亡しました。近隣の住人は自殺と認識していたといいます。Aさんは「女性の自殺の報告を受けないまま部屋の明け渡し手続きを終えた」ので、「自分は知らなかった」と主張しました。
これに対して裁判官は「およそあり得ない不自然な話」と退けたのです。女性の死後にAさんが部屋のリフォームを指示したので、「知らないことはあり得ない」と指摘しました。貸主のAさんは、この判決に不服で控訴の方向で検討しているとのことです。
この判決の賠償額104万円の内訳は、礼金・家賃、手数料など入居時に負担した費用全額と、引っ越し費用やエアコン工事費用に「賃料の約4か月分に相当する慰謝料と弁護士費用」も含まれています。
Aさんが「知らなかったかどうか」はさておいて、告知すべき義務を怠った貸主に対する損害賠償額の事例が示された事件です。貸室での事故はオーナーにとって不幸な出来事ですが、告知の義務を怠ると、さらに大きな損害を被ることになります。

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