2014年11月 のアーカイブ

価値を高める具体的な方法

2014年11月21日 金曜日

こんにちは。鷲谷です。

前回は、建物や貸室の価値を維持することが空室対策の出発点、という内容でした。これを間違えると、空室期間を長引かせることになってしまいます。今回は「家賃と価値のバランスを合わせる」ための、具体的な方法について考えたいと思います。

秤(はかり)に例えると分かりやすいでしょう。左側に、「立地」「建物」「部屋」「設備」「条件」「サービス」という錘(おもり)があり、右側に、「家賃」という錘(おもり)が乗っています。仮に5年の居住期間を経て退去する場合、5年前の入居時は均衡(バランス)が合っていましたが、退去して次の募集条件を決める頃は、建物・貸室の老朽化によって、秤が右側に傾いているのです。このまま募集すると、空室期間が長引いてしまいます。
秤のバランスを戻すためには、左側の錘(おもり)の「どれか」を重くするか、右側の「家賃」を軽くするか、どちらかの方法しかありません。
まず「家賃の値下げ」から考えてみます。
家賃と貸室の価値を合わすための手段として、「家賃の値下げ」は一番 簡易な方法ですね。時間が経てば、建物と設備は老朽化しますので、賃料の値下げを避けることは難しいでしょう。しかし、安易に家賃の値下げだけで対応し続けるときのデメリットも存在します。

「値下げ時のデメリット」
まず、家賃の値下げだけで対処していると収益が減り続け、やがてキャッシュフローがマイナスになる危険があります。現金の「持ち出し」が必要になる事態です。
さらに、収入が減ると経費が使えなくなりますので、建物設備の老朽化に拍車がかかり、さらに賃料の低下を招いてしまいます。「老朽化へのスパイラル」に陥ると、最後の取り壊しまでの数年間が、最悪の経営となってしまいます。
「借主の質」の低下も心配です。同じ間取タイプでも、低額の家賃しか負担できない借主が集まることになります。家賃滞納やトラブルが増えることが懸念されます。
最後に、建物を取り壊す時の「立退き料負担」が重くなるケースも考えられます。「低額家賃しか負担できない借主」だけが残ると、立退き交渉が難航しやすいのです。貸主が、転居費用を負担するのはもちろん、家賃の補助をしなければならなくなる可能性が高くなります。
賃貸物件は新築時の賃料を、取壊し時まで維持できませんので、長い賃貸経営の間で家賃の値下げは避けられません。でも、安易な値下げには、数々のデメリットがあることも知っておかなければなりません。そうでなければ「老朽化物件への坂道を転がり落ちる」危険性が待っているのです。

「価値の錘(おもり)を重くするには」
つぎは、左側の錘(おもり)を重くする方法を考えてみましょう。これには、運営コストをかけなければなりません。どのように効率よく「お金を使うか」がカギとなります。
まず、「借主の退去を防ぐ」ためにお金を使う方法です。共用部分をいつも綺麗に保って、設備が壊れる前に取り替えたり、新しい設備を追加してあげたりすることによって、出来るだけ長く住んでもらえるようにするのです。退去が減れば、そもそも空室対策に悩む必要がありません。

つぎに、「賃貸条件を緩和する」ためにお金を使う方法です。
「ペット可」にするなら、ペットのための設備をつけた方が良いでしょう。これからますます、ペット可の物件も増えるでしょうから、「ペットと暮らしやすい」という差別化が必要になります。「高齢者OK」とするなら、バリアフリーなどへの対応や、孤立死を防ぐための手段が必要です。たしかにリスクもありますが、これから増える一方のマーケットですので、無視するワケにもいきません。これからも増え続ける外国人への対応も、ひとつの検討材料です。

そして、「部屋をグレードアップする」ためにお金を使う方法です。
壁にアクセントクロスを採用したり、照明に洒落(しゃれ)たものを選ぶとか、家具や家電をセットして「そのまま」貸すなどのアイデアがよく聞かれるようになりました。費用負担は多額になりますが、築20年を過ぎれば借主のニーズに合わなくなっているので、「間取の変更」という手段も考えられます。建物の一生の「折り返し点」なら、費用対効果の合う計画も立てられるのではないでしょうか。

最後に、「建物の外観を維持する」ためにお金を使う方法です。
外壁塗装や防水処理は、建物を長く維持するためには不可欠な工事で、これを怠ると寿命が短くなることもあります。これは大規模修繕工事の範疇(はんちゅう)になりますが、家賃とのバランスを合わすために「積極的に行う」ことも、空室対策のひとつです。
以上のように、バランスを合わせるための手段は様々ですね。どれが一番最適なのかは、オーナー様の目的や考えによるでしょう。取壊しの時期が分かっているなら、それまでは「値下げ」で凌(しの)ぐのも正しい判断だと思います。その場合は、立退き料が発生しないよう定期借家権を活用すべきでしょう。

これからも長く建物を維持するなら、残された時間に応じて、運営コストを効率よく「使う」ことです。頭の良い「お金の使い方」を心がけましょう。

年齢別人口より高齢者の住まいを見る

2014年11月18日 火曜日

こんにちは、アクロスコーポレイションの高橋と申します。

今回のテーマは「年齢別人口より高齢者のいまを」をご紹介させて頂きます。

先日総務省より発表された、『我が国の高齢者(65歳以上)のすがた』を見ると
高齢者人口は、3286万人。 総人口に占める割合は 25.9%(過去最高)
4人に1人が65歳以上の高齢者です。
あまり驚くことではありませんが、再認識させられたのが、高齢者の就業率。

就業者数は年々増加傾向で、就業者総数に占める割合が10.1%(過去最高)
そして、高齢者の就業率は主要国で最高とのことです。
日本はまだまだ元気いっぱいな方が多いんですね。
8人に1人が75歳以上というのも気になるデータです。

気になる『高齢者の住まい』はいまどうなっているか?
・高齢者のいる世帯は、2000万を超え、過去最多
・増える高齢単身者世帯の共同住宅割合

高齢者単身世帯のうち、共同住宅に居住している人の割合は、38%(約4割)
高齢者の方々に配慮した住宅が、今後大切になってくると思います。

重要視する住宅設備としては
段差のない屋内、屋外、手すり、またぎやすい高さの浴槽などが挙げられていました。
こういった設備やバリアフリーにも対応している物件が多くなって、たくさんの方にお部屋を提供できたらいいなと思っております。
この機会に、住宅の見直しを考えてみてはいかがですか。

空室を有効活用する!!

2014年11月9日 日曜日

こんばんは。センチュリー21の山地です。
今回は空室に悩んでおられるオーナー様へ、空室の有効活用方法のご提案をさせて頂きたいと思います。

皆様は、「室内駐輪場設置サービス」というものをご存知でしょうか。
客付け競争が激化している賃貸業界ですが、空室を埋めるのは何も人間でなくてもよく、室内駐輪場として機能すれば、その部屋で収益を得ることも可能であるということを主張したサービスのことです。

視点を切り替えた空室対策の一案として、テレビや業界紙などにも大きく取り上げられた、この事業を展開する自転車創業(東京都渋谷区)は、WEBマーケティング事業をメインに展開しているスゴログ(東京都渋谷区)が元々行っていた駐輪場設置事業が分社化した企業ですが、今まで外での設置がメインだったものを今後は空き室に照準を絞り展開していくと意気込んでいます。
社長である大島氏は、「ターゲットはビジネスマン。自転車で通える通勤圏内に居を構える人が増えている。自転車にこだわりを持つ彼らに活用してもらいたい」と話しています。
「特に高級自転車に乗るような、自転車に愛着のある会社員に狙いを定めていくため、駐輪場の設置場所はサラリーマンの通勤圏としてビルが集積するエリアに限られてくるが、今後、どのように利用者を獲得していくのか。」という質問に対しても、「メディアでの露出を増やしていきます。WEBメディア、テレビ、ラジオなど。その他は看板やのぼり、ビラ配りで認知度を上げていければ」と自信満々です。

室内駐輪場の設置代金は、原状回復費を除けば基本的に無料で行えます。設置するのは駐輪器具と、自転車メンテナンス用のロッカーですが、シャワールームも併設することができます。
ワンルーム13.24㎡の居室があるとしたら、16台分の設置が可能。
利用プランは複数あり、3ヶ月で月額2万4980円から利用できるもの、一日で9800円で利用できるものまで様々。
中島社長は「全国で3万ヶ所を目標に取り組んでいく」と、今後の展開を述べています。

皆様も空室対策としてこの「室内駐輪場設置サービス」をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

家賃保証会社倒産のリスクとは?オーナーにかかる実務的、資金的負担

2014年11月3日 月曜日

こんにちは!資産管理課の渡邉です。
今回のテーマは、賃貸物件の契約時に今や必須になっている家賃保証会社についての記事です。

■家賃保証会社が倒産したときの問題点とは

 世界金融危機の影響で不況下にあった日本の経済ですが、最近はアベノミクスの影響で徐々に景気が回復しつつあります。日本でもようやく個人投資家の活動が増え、不動産への投資も多くなってきています。不動産投資を始める上で何よりも大切なのが、様々なリスクへの対処です。今回は不動産の運営を始める上で知っておくべき「家賃保証会社」について解説します。

 「家賃保証会社」とは、賃貸住宅の契約時に必要な入居者の保証人を代行する会社です。賃貸住宅を借りるときには、入居者は身内などから保証人を立てなければなりませんが、この保証人を保証会社が代行します。入居者が家賃滞納などの債務不履行をした場合、入居者にかわって家賃保証会社がかわりに家賃を支払います。

 保証会社の保証料は入居者が負担するのが一般的で、その額は家賃の30%~50%ほどです。家賃保証会社を利用した場合のメリットは、入居者が家賃滞納した場合にオーナーは面倒な督促行為をしなくてすむということです。滞納された場合も、保証会社が賃料を払ってくれます。デメリットは、保証会社の倒産リスクです。保証会社が倒産した場合は①保証会社からの家賃が払われなくなる、②敷金が戻って来ない、③契約のやり直しなど実務的な負担が増える、という大きなリスクがあります。

■滞納された家賃、敷金が戻って来ない?

 それでは家賃保証会社が倒産した場合、オーナーはどのような負担を被るのでしょうか。まず①についてですが、既に入居者が保証会社に家賃を支払っている場合、その支払われた分の家賃は得られなくなります。オーナーが請求できるのは保証会社に対してのみであるため、入居者に請求することはできません。倒産前に保証会社がオーナーへの支払いを滞らせることもあります。仮に家賃5万円で10室あるアパートを経営しているとすると、一ヶ月分が支払われなければ50万円、数ヶ月滞納されれば数百万円単位で損失を被ることになります。

 また②の敷金についてですが、敷金は入居者が契約時に保証会社に支払っています。しかし保証会社が倒産した場合、この敷金もオーナーの下には返ってきません。敷金の相場は家賃の二ヶ月分だと言われています。先ほどの条件で計算すれば、5万円×二ヶ月分×10室で100万円の損失です。

■新たな保証会社探しなど実務面での負担も大きい

 以上が保証会社が倒産した場合の、資金面での負担の例でしたが、実務面ではどのような負担があるのでしょうか。保証会社が倒産した場合、入居者の家賃保証がされなくなり滞納リスクが発生します。オーナーは一刻もはやく次の保証会社を見つけるか、契約をオーナー個人とのものにするなどの対応をしなければならなくなります。

 具体的には、まず別の保証会社を探し、新たに保証契約を結んでくれるかどうか交渉します。しかし新たに契約する場合でも、入居者はすでに倒産した保証会社に保証料を支払っているため、新たに発生する保証料はオーナーが負担する場合が多いです。ここでも資金的な負担が発生します。保証会社と契約するときに、入居者に滞納歴があった場合契約は難しくなります。またオーナーによる保証料の負担が難しい場合は、入居者に新たに連帯保証人を立ててもらわなければならないため、ここでは入居者と交渉することになります。このように、実務面では保証会社を探したり、入居者と交渉したりという膨大な手間がかかることになります。

 実際にこれまでも複数の保証会社が倒産、夜逃げなどしているためこのようなリスクへの対応は必須です。

■家賃保証会社を選ぶ時のチェックポイントは

 実際に家賃保証会社を利用するときに大事なことは何でしょうか。それは、契約する保証会社を複数にしてリスク分散させることです。保証会社と契約するときには、大手の会社だから安心と考えてはいけません。事実2008年には保証会社最大手だったリプラスが破綻し、多くのオーナーの方が混乱しました。そのため、どこか一つの会社に任せっきりにするのではなく、複数の会社と契約しリスクヘッジすることが必要でしょう。

 家賃保証会社を選ぶ上でのポイントは、初回保証料の割合と、入居者に対する審査基準の厳しさの二つです。初回保証料の金額は、一ヶ月の家賃の30%~50%ほどが一般的です。保証料は入居者が負担することになるため、保証料が高すぎると入居者が敬遠します。高すぎず、しかし不当に低すぎない、保証料を設定する会社を選ぶべきです。入居者の審査については、現在の職業、給与、滞納歴などが審査されますが、これが甘いと入居後にトラブルが発生することになります。審査基準については厳しいところを選択するのが無難でしょう。保証料や審査の基準についての詳しいことは、それぞれの会社のサイトに記載されているため、よく読んだ上で契約しましょう。

 新たに不動産投資をはじめる方は、万全の事前調査と準備を行った上で始めることが大切です。