こんにちは管理課の渡邉です。
今回のブログのテーマはリノベーションによる利回り改善についての記事です。
■改修それとも補修
築年数が立ってきますと、建物や部屋はどうしても劣化してきます。そして、こうした劣化が進んだ建物や部屋に対して何も行わなければ、利回りどころか空室率も高まってきます。こうした事態を避けるために、リノベーションが非常に重要な役割を果たします。しかし、中古マンションをリノベーションする目的がはっきりしていないために、リノベーションという名の、結局新築の状態に戻すだけのリフォームで終わる方も結構多いのではないでしょうか。以下では、不動産投資のためのリノベーションとは何かということに今一度立ち寄って、その実例について見ていきたいと思います。基本的にリノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすることです。しかし実際には、意外と様々ものがあります。
■不動産投資のためのリノベーション
不動産投資におけるリノベーションの重要な点は、自分がそこに住む訳ではなのですから自分の住みたい環境をそこに作るのではなく、そこに住む人達が求めるものをリノベーションによって提供することだと思います。自分の好みだけでリノベーションを行った場合は、好みが同じ人しか入居しないと思います。そうなりますと、空室率はむしろ高まり利回り改善どころではないと思います。そのためにも、複数のリノベーション業者と会話し、また自分の友人などの幅広い年齢層の意見を取り入れた上で、最終的に客観的な判断をすべきだと思います。不動産投資のためのリノベーションは、空室率・利回りの改善につながらなければ意味はありません。そのためには、その物件に住む入居者を喜ばし幸せにさせる物件でなくてはなりません。
■リノベーションの実例
不動産投資のためのリノベーションを行う際のポイントは、以下の3つだと思います。
(1)その物件の特徴を活かす。それぞれの物件が長所や特徴を持っていると思います。そして、リノベーションを行う際には、この長所や特徴をなくし他の物件と同じようなものにするのではなく、さらにその長所や特徴を強調する形でその他の物件と差別化を図ると良いと思います。例えば、物件が木造のものであれば、木のイメージを強調し落ち着く空間を提供してみては如何でしょうか。
(2)その物件の欠点を直す。物件に長所があれば、短所もあります。リノベーションでこうした短所を減らすことでも、物件の価値を高めることができると思います。例えば、古い物件ですと今のように厳しく耐震性を問われていなかったため、耐震能力が劣る物件が多いと思います。また、古い物件ですと省エネ性といった点でも、問題を抱える物件が多いと思います。こうした欠点を直し、入居する方にアピールできるのとできないのとでは、大きな違いになるはずです。
(3)住環境に適した物件を提供する。住環境は常に変化します。自分のターゲットとなる人にどういった層が多いのかしっかりと分析し、彼らが求める物件を提供するようにします。例えば、独身の方が多い地域なら、部屋数はそれほど必要ありませんから、大きめのリビングと寝室ぐらいにして、後は入居者が自分でインテリアを調節し易いように仕上がりにします。また、ファミリー世帯が多いような地域は、子供への個室空間も重要となってきますので、部屋数はしっかり確保します。その際、限られたスペースを使いどれ程部屋を大きく見せることが出来るかが重要となってきます。
こうした3つのポイントから総合して最終的にどうリノベーションを行うか決めていけば良いと思います。もちろん、予算の関係もありますから、全てをリノベーションするのが難しいようなら優先順位を付け、順位の高いものを選んで行えば良いと思います。
■空室率・利回りの改善をさせるリノベーション
リノベーションの目的をしっかりと再認識し、不動産投資のためにリノベーションを行う理由が自分のためにあるのではなく、そこに住む人達のためにあることを認識できさえすれば、まず、不動産投資のためのリノベーションで的を外すようなことはないと思います。そして、物件の特徴を活かし、物件の欠点を直し、住環境に適した物件を提供できれば、空室率・利回りの改善にもつながると思います。しかし、そのためには自分が保有する物件の地域の住環境の変化を常にモニタリングし、その地域に住む多くの人達がどのような物件を求めているのか理解することが非常に重要となってきます。
このようにリノベーションをして空室を改善し、利回りを改善していくという形は今後もっと必要になってくるでしょう。