2014年4月 のアーカイブ

賃貸Q&A

2014年4月26日 土曜日

こんちには。鷲谷です。

今回は、賃貸Q&Aです。

Q ハウスメーカーの建てた軽量鉄骨造のアパートを所有しています。2階にお住いの高校生の息子さんが、夜遅くま
で音楽をかけて、隣や階下の入居者さんから苦情がきています。ご両親にお願いをしたのですが、親子関係も微妙らしく止みません。騒音を理由に契約を解除できるでしょうか。

A おそらく契約書には「他の借主への迷惑行為の禁止」が書かれていると思います。これに違反すれば契約を解除できる、と記載されているでしょう。それを行使したとしても、相手が認めなければ、一方的な解除ができないのが賃貸借契約です。まず、「その騒音は、普通の生活で容認できる限度を超えているか」を、音が鳴っている時間帯や、音の原因、音の大きさなどで判断します。おそらく、その息子さんの慣らす音楽は、夜の遅い時間帯で、音量も大きいのでしょうから、「限度を超えている」と予想できますね。つぎに保護者の両親に注意をして、それでも「一向に収まらない」のなら、注意は一度だけでなく、何度も行います。普通の人なら何度も注意されれば心に響くはずです。表面上は平静を装っても、心中は穏やかでないはずですから、何度も注意するのは無駄ではありません。ましてや親子の問題のようですから、その都度、話し合いは行われているはずです。そして、騒音の日時や、やりとりのメモや、隣と階下の借主さんの証言もしっかり取っておきます。これは裁判になったときの証拠となるのですが、注意のやりとりのたびに、それらの記録が残されていることは、相手へのプレッシャーにもなります。それでも従わない時は、貸主から契約解除の通告をすることになります。最後は裁判による方法しか、解除を認めさせることはできません。裁判になれば、「騒音行為が、貸主と借主の信頼関係を壊したか」で争われることになりますが、今回の件が裁判にまでは発展しないでしょう。

Q 他の契約違反の時はどうなりますか?たとえばペット飼育や、契約者以外が住んでいるときなど。

A ペットの飼育や、契約者以外の人(しかも複数)が住んでいるなどの違反行為も、基本は同じです。まず事実を指摘して注意し、日時を指定して是正勧告をして、何度も注意して従わない時は「契約解除通告」です。ただし、裁判となったときは「信頼関係が壊れたかどうか」の認定が微妙です。騒音は、貸主の大切な「お客様」である入居者が被害者です。大切なお客様が被害を蒙るような行為は「信頼関係を壊す」として認定される要素は十分だと思いますが、ペット飼育はどうでしょう。ペットの悪臭や糞尿やダニ・ノミ等の不衛生な状況や鳴き声で、建物自体や他の入居者に損害を与えた、と認められるような状況かどうかでしょう。契約者以外の入居の場合は、もっと厳しいかもしれません。同じように、証言や交渉のやりとりのメモなどの証拠を残しておくことです。

いずれにしても、裁判は貸主にとっても損害は大きいので、違反を見つけたら、小まめに毅然と注意をし続けることが重要です。

賃貸経営者としてのプロ意識

2014年4月15日 火曜日

こんにちは。センチュリー21の山地です。

今回は、オーナー様もただ単に物件を貸しているというだけではなく、さらに利益を大きく拡大していく経営者という視点から、賃貸経営者のプロ意識について書いてみたいと思います。

賃貸経営は手堅いビジネスです。
  
賃貸経営の魅力は、なんといっても「老後はアパート・マンション経営で食べていけたらいいのに…」という思いに集約されていると思います。 
  
遊んでいる土地、中途半端に所有している土地を活用してアパート・マンションを建てて、毎月安定、確実に賃料が入ってくる…、土地所有者なら誰でも思いを馳せることと思います。
  
しかし、現在は建てるとすぐに満室になる、放っておいても満室になるという時代ではなく、明確に借り手市場となっています。
  
その原因は物件の数が豊富であるということです。商売の鉄則で、品薄となれば値が上がり、ダブつき始めると値を崩すというのは、あらゆるところで見られることです。
  
そこで、これから賃貸経営を始める場合は、
◆ 市場性をしっかり見極めること
  
すでに経営を始めておられる場合は、
◆ 賃貸ビジネスのプロ、平たく言って「商売」に徹することではないでしょうか。
  
お客様(入居者)あっての商売(賃貸経営)で、常に勉強(情報チェック)して改善(工夫)する、お客の不満(要望)は誠実(素早く)に応える、こうしたビジネスの約束事が今後、一段と求められるはずです。
  
そしてどんな商売限らずお客様はわがままで、せっかちなものです。その上に時代の風が吹いて、一つ間違えば滞納や原状回復においてクレームに見舞われたりします。
  
私なりの結論ですが、これからの時代、賃貸経営の果実を得ようとするなら、商売としての「努力」「工夫」がより強く求められ、ビジネスのプロとしての意識が絶対必要ではないかと思っています。

賃貸住宅に新しい契約形態?!カスタマイズ・DIY賃貸が増える?!

2014年4月7日 月曜日

おはようございます!管理課の渡邉です。今回は国土交通省から出た、報告書の中の新しい賃貸指針が話題になっている記事についてです。

国土交通省では、有識者による検討会で個人住宅の賃貸流通の促進について議論を重ねてきたが、その最終報告書の中に「借主負担DIYの賃貸借」という新しい指針(ガイドライン)が提示されたことが話題を呼んでいる。DIYやカスタマイズの普及に力を入れている『suumo』編集長の池本洋一氏とともに、国土交通省に伺ってその狙いを聞いた。

■地方の事例に端を発する「借主負担DIY型」

検討会では、空き家が増加している(※1)といった住宅市場の実態や、地方への定住、地元や田舎に移住するUIJターンに見られる居住ニーズの多様化といった利用者側の意識などを分析したうえで、「取組み推進ガイドライン」「賃貸借ガイドライン」「管理ガイドライン」の3つのガイドラインを最終報告書に盛り込んだ。
(※1 空き家の実態については、筆者の記事「地方でも都市部でも空き家が増加。なぜ増える?どんな問題が生じる?」
この中の「賃貸借ガイドライン」では、個人が自宅を賃貸化する際に活用が考えられる、A~Cの3つの契約形態を提示している。Aタイプは「賃貸一般型」、Bタイプは「事業者借上げ型」(いわゆるサブリース型)で、これまで賃貸住宅で多く活用されている形態だ。Cタイプが「借主負担DIY型」という新しい形態で、借主が自己負担でDIY※を行う際の指針をまとめている。
(※ここでいうDIYは借主自らが補修や改装を行うことに加え、専門事業者に依頼して好みの設備交換やリフォームを行うことも含む)

注目の「借主負担DIY型」のヒントは、地方の事例にあった。島根県江津(ごうつ)市では、長らく空き家になっていた老朽化した一戸建てを都心からの移住者が借りて、トイレやバス・キッチンは専門の事業者に改修を依頼し、床のフローリングや壁塗りなどの内装を借主自らがDIYして快適に暮らしているといった事例が多い。水まわりの改修費用に200万円かかっても、賃料が月額5000円の物件もあるという。これなら、長く住むほど元が取れることになる。
和歌山県でも、家を自分で直したいという移住者のニーズがあり、住宅改修ワークショップの実施なども行っているという。

■安く借りて、自己負担で好みの模様替えを行う新しい契約形態

国土交通省が示した「借主負担DIY型」について、詳しく見ていこう。
一般的な賃貸住宅(A・Bタイプ)では、
・貸主が貸し出す前に自己負担で必要な修繕や清掃を行う
・入居中の修繕は原則として貸主が負担して修繕する
・借主が壁紙の貼り替えなどの模様替え(DIY)を行うことは原則禁止
・退去時には通常の損耗や経年劣化を除き、借主には原状回復が求められる
・賃料は市場相場並みに設定される

これに対し、借主負担DIY型(Cタイプ)では、
・貸主は原則として、入居前や入居中の修繕義務を負わない(主要な構造部分は貸主が修繕)
・借主が自己負担で修繕や模様替えを行う
・その箇所については退去時に原状回復義務を負わない
・賃料は市場相場よりも安く設定される
※住宅に不具合はなく現状のまま使える「現状有姿」の場合に比べ、最初から故障や不具合など修繕を要する箇所がある「一部要修繕」の場合は、賃料はさらに引き下げて設定される(借主が修繕をせず、不便な状態のまま住み続ける場合も考えられる)

DIY型の貸主のメリットは、自己負担や手間をかけずに貸せること、DIYを行った借主が長期間する可能性が高く安定収入を期待できること、退去時にDIYでレベルアップした状態で戻ることなど。一方、借主のメリットは、持ち家のように自分の好みで模様替えができること、自己負担を加味した安い賃料で借りられること、工夫次第で自己負担の額を下げられること、DIYした箇所を前の状態に戻す義務がないことなどだ。

DIYの留意点としては、例えばエアコンを取り付けたり、シャワーヘッドを交換したりといった取り外しが可能な「造作(ぞうさ)」について。ガイドラインでは、借主が行った造作について、退去時に貸主にそれを買い取るよう請求することはできないが、そのまま残すか借主が持ち去るかは双方で協議をすることとしている。

■DIYやカスタマイズが普及することで、住宅市場が豊かになる効果も

「どちらが費用を負担するかは柔軟に考えることができるので、まずは住んでもらうこと、活用してもらうことが大切です」と三浦さん。賃貸化の敷居を低くして、貸し借りしやすい環境を整備したいという。
池本氏は「都市部の事業用の賃貸物件でも、カスタマイズ可能な物件が増えています。suumoでは『賃貸×カスタマイズ』サイトを設けていますが、対象物件は着実に増加しています。今後は、ガイドラインに沿った賃貸物件も出てくるかもしれませんね」。

“DIYやカスタマイズが普及することの効果は大きい”という認識は共通する。「賃貸で好みに手を入れることができれば、所有することにこだわる必要もなくなり、選択肢が広がります。住宅市場が豊かになるだけでなく、家は自分で直して快適に暮らすという文化が定着することも期待できます」と三浦さん。

池本氏も「カスタマイズしたいというニーズがある一方で、自分でやるのは不安、専門事業者に頼みたいという声も多いんです。さきほどのサイト内には、カスタマイズのテクニックを紹介するコーナーも用意しています」と応じる。「実は、賃貸時代にカスタマイズを経験することが糸口となって、中古住宅を購入するときにも好みにリフォームしたりDIYするのが当たり前になり、中古住宅市場が活性化することにもつながると期待しているんです」

借主がDIYできる賃貸物件の普及は、まだこれからだ。国土交通省としては、今春から地方定住を促進する自治体、不動産事業者などへの普及に力を入れていくという。「ガイドラインは今回初めて作成しましたが、今後いろいろなご意見を頂いて、よりいいものに改訂していきたいと考えています」(三浦さん)

住宅は提供されるものではなく、自ら手を加えて良くしていくものという価値観が広がることに期待したい。